オフィスや事務所の移転にはさまざまなコストがかかるため、できるだけ費用を抑えたいものです。この記事では、オフィスの移転費用の相場や、移転費用を安く抑えるためのポイント、オフィスの移転費用に関する注意点などを詳しく解説します。
オフィスや事務所の移転費用を、可能な限り抑えたいと思う人も多いのではないでしょうか。
規模によってはオフィスの移転に数千万円かかることも珍しくありません。また、工事費用など削減できないコストもあるため、どのように費用を抑えるべきか悩んでしまう人も多いでしょう。
そこでこの記事では、オフィスの移転費用相場や移転費用を安く抑えるためのポイントを詳しく解説します。
オフィスの移転費用に関する注意点なども取り上げるので、オフィスや事務所の移転を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
オフィスの移転には、引越しや事業開始費用、原状回復費用など、さまざまな費用がかかります。ここではオフィスの移転費用相場を項目別に紹介します。
オフィス移転にかかる引越し費用の相場は、従業員1人あたり約3〜5万円といわれています。新年度を迎える前の2〜4月などは引越しの繁忙期となり、引越し費用が上がる傾向にあるため、注意しましょう。
事業に必要な書類やパソコンの運搬費用以外にも、不用品の処理費用がかかります。不用品の量が多いほど費用が高くなり、特殊な廃棄処理をおこなう品には追加料金がかかる可能性もあります。
引越し前は、引越し費用だけにとらわれず、産業廃棄物処理費用の相場も確認することが大切です。
事業をはじめるための内装工事は、1坪あたり10万円程度かかります。規模やレイアウトなどによって費用は前後します。
また、ネットワーク工事も事業開始費用に含まれます。ネットワーク工事の相場は1人あたり5万円程度です。さらに、備品を新しく購入するときや買い替えるときは什器購入費用なども必要です。
借りていたオフィスをもとの状態に戻すための原状回復費用は坪単価3万円が相場です。大きい坪数のオフィスや利用状況によっては、さらに費用が上がります。
原状回復工事は多くの場合、ビル側の指定する業者が担当します。また、オフィス契約時の敷金である程度原状回復費をカバーすることは可能です。
賃貸借契約を結ぶために敷金や礼金、仲介手数料、火災保険料なども必要です。それぞれの費用相場は以下のとおりです。
敷金:賃料の4~12ヶ月分程度
礼金:賃料の1~2ヶ月分程度
仲介手数料:賃料の1ヶ月分程度
火災保険料:2年契約で2~3万円程度
また、契約するときには賃料も支払う必要があります。仲介手数料に関しては、無料キャンペーンをおこなっていることもあるため、費用を抑えることが可能です。
「サービスオフィス.JP」を利用すれば、オフィスと契約しても仲介手数料がかかりません。複数のオフィスを比較検討できるため、オフィスを探すときに役に立つサイトです。
税務署や法務局へ書類を提出する場合、専門家に依頼すると数十万円かかります。自社で対応できれば、この費用はかかりません。
ほかにも住所変更をおこなうために、取引先へのお知らせや封筒の住所修正、ホームページの更新、名刺の作り直しなどで1人あたり約1〜3万円の費用が必要になる可能性もあります。
オフィスの移転費用は、規模や立地によってはトータルで数千万円かかるケースがあります。できるだけ費用を抑えたい場合は、以下のポイントをぜひ参考にしてください。
使えるものは処分しない
複数の業者に見積もりを依頼する
すべての工事を単体の業者に任せる
居抜きオフィスを利用する
オフィス移転専門のコンサルティングサービスを利用する
レンタルオフィスを活用する
フリーレントで契約する
オフィスを移転するときに、備品を再利用することでコストを抑えられます。内装工事や原状回復工事、引越しなど絶対にかかる費用は省けませんが、設備や家具などは以前のオフィスで使っていたものを使用し、節約することが可能です。
また、不要な什器を処分すると費用がかかるため、リサイクル業者に売却することも検討しましょう。新品の不用品であれば高く買い取ってくれる可能性があります。
オフィスや事務所を移転する前に、再利用できるものとそうではないものを選別しておきましょう。
複数の業者に見積もりを依頼する方法もおすすめです。工事業者や引越し業者によってサービス内容と金額が異なるため、それぞれを比較するためにも複数の業者から見積もりをとりましょう。
相場より費用が高いもののサービス力の高い業者や、安さを売りにしている業者など、業者ごとに特徴が異なります。
業者を選ぶ際は、費用面だけではなく信頼できる担当者なのか確認することも重要です。
工事は1社のみ依頼することが鉄則といわれています。さまざまな業者に依頼してしまうとスケジュール調整に手間取るだけではなく、費用負担が重くなる可能性があるためです。
また、1社だけに絞れば価格交渉する際に手間もかかりません。依頼の大変さやコストを考えるとすべての工事を単体の業者に任せるのが賢明です。
前のテナントが使用していたオフィスをそのまま利用することも、移転費用を安く抑えるためのコツです。
居抜きオフィスであれば、家具や設備を引き継いで借りられるので、新しい什器を購入する必要がありません。
電話回線やネットワーク工事だけで済めば、移転にかかる費用を抑えられる可能性があるでしょう。
オフィス移転に関する業務を一括で請け負ってくれるコンサルティングサービスもおすすめです。
オフィス移転専門のコンサルティングサービスを利用することで、物件探しや賃料の価格交渉などを代行してくれます。
相談は無料で受け付けているため、オフィス移転で手間もコストも抑えたい場合は、一度問い合わせてみましょう。
「サービスオフィス.JP」では、オフィスと契約する際のサポートに対応しています。条件交渉も代行するので、専門スタッフにすべて任せることが可能です。
レンタルオフィスに移転すれば、初期費用を削減できます。レンタルオフィスとは、オフィス備品や設備を備えた施設のことです。そのため、内装や設備導入に必要な費用がかかりません。
貸事務所の場合、初期費用は賃料の6ヶ月〜12ヶ月分になっていることが多いですが、レンタルオフィスは初期費用が賃料の1〜2ヶ月程度で済むでしょう。
また、改装や設備を設置する必要がないため、仕事に必要なものを持ち込めば、すぐに事業を開始できることもメリットです。清掃やゴミ捨てなどもレンタルオフィス側で対応します。
都市部だけではなく地方でも利用できるため、オフィスを探す際は、レンタルオフィスも選択肢のひとつとして考えてみてください。
一定期間家賃が無料になるフリーレントで契約することも検討しましょう。貸主と交渉すれば、オフィスの家賃を1ヶ月〜3ヶ月程度削減できる可能性があります。
旧オフィスと新オフィスの家賃を二重に支払うと費用負担が重くなるため、フリーレントの物件を探すことも節約方法のひとつです。
オフィスの移転費用をできる限り抑えるためには、以下の注意点も押さえておいてください。
2階以上だと費用が割高になる
悪徳業者には依頼しない
大家への通知を忘れない
準備は計画的に進めておく
2階以上のオフィスでは、引越し費用が高くなる可能性があります。荷物が大きくエレベーターや階段が使えない場合、クレーンが必要になるため追加料金が必要です。
今まで使っていたオフィスや新しいオフィスが2階以上にあるときは、引越しの見積もり依頼時に追加料金の有無などを確認しておきましょう。
工事業者や引越し業者を選ぶときは、信頼できる業者なのか調べる必要があります。悪徳業者に依頼してしまうと、相場より高い見積もりや現地視察がないケースも考えられます。
業者に見積もりを依頼した際は、金額の根拠を聞くことが重要です。納得できるような回答が得られない場合は、悪徳業者の可能性があるため、別の業者に依頼しましょう。
賃貸オフィスから移転する場合は、大家への連絡を怠らないようにしましょう。移転の6ヶ月前までに大家に連絡する決まりがあるためです。
移転には、物件探しだけではなく、業者選びや不用品の選定、業者への手配などやるべきことが多いため、早めに移転準備することを心がけましょう。規模によりもますが、移転の1年前からプランを立てておくと安心です。
オフィスの移転でおすすめの時期を知りたい人は、以下の記事がおすすめです。
「オフィス移転の時期はいつがベスト?繁忙期やおすすめの時期を解説」
事前に明確なプランを立てておくとスムーズに移転することが可能です。移転はオフィスの規模によっては数千万円程度かかるケースもある大きなプロジェクトです。
そのため、早い段階で必要な費用をシミュレーションし、予算と擦り合わせることが重要です。また、移転準備を早めにすると、リサイクルや業者選びに時間を作れるメリットがあります。
オフィスの移転をスムーズにおこないたい人は、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。
「オフィスの移転で迷わない!基本の流れからコツまで徹底解説」
最後に、オフィス移転費用に関するよくある質問を取り上げます。
勘定科目は?
移転後にかかる費用は?
オフィス移転費用は、雑費として会計処理をおこなうことが多いです。ただし、項目によっては、以下のように雑費になるときもあります。
移転費用の項目 | 勘定科目 |
引越し費用 | 業者に支払う費用は雑費、もしくは支払い手数料や荷造運賃 |
原状回復 | 修繕費 |
仲介手数料 | 雑費、もしくは支払い手数料 |
保険料 | 損害保険料 |
内装工事に関しては、以下の種類にわけられます。
新築の建物:建物
建設中の建物:建設仮勘定
設備工事に関するもの:建物付属設備
20万円以上の機器・消耗品:備品
人件費やデザイン費など:諸経費
オフィスを移転するときは、どの勘定科目に何が該当するのか経理部などと相談しましょう。
オフィス移転後には、以下のような費用がかかります。
書類の再作成
カード類の再作成
通勤費の変更
定期券の精算
什器の購入費 など
移転したあとでもさまざまな費用がかかるため、事前にどんな費用がかかるのか社内で確認することが重要です。
オフィスの移転先を見つけるときは、「サービスオフィス.JP」が便利です。「サービスオフィス.JP」は、受付機能や打ち合わせスペースのあるサービスオフィスを比較検討できるサイトです。
オフィスと契約する際、専門スタッフが丁寧にサポートし、条件交渉なども代行します。また、オーナー側から手数料を取る仕組みになっているため、仲介手数料がかからず移転コストを抑えられます。
さらに、気になるオフィスはすべて内覧することも可能です。
オフィスや事務所を移転するときには、引越し費用や事業開始費用、原状回復費用、賃貸借契約費用などさまざまな費用がかかります。規模によっては数千万円かかるケースも少なくありません。
移転費用を削減するためには、複数の業者の見積もりを比較することや移転先のオフィスを入念に選ぶことが大切です。居抜きオフィスやレンタルオフィスであれば、設備や備品を購入する必要がありません。
また、会議室などが設置されているサービスオフィスも、内装にかかる費用を抑えられます。仲介手数料もかからないため、できるだけ移転費用を抑えたいと考えている企業から選ばれています。
サービスオフィスを複数棟、比較検討できます。
気になる物件を選び、条件や設備などの違いを確認してみましょう。一覧表で比較ができる便利な機能です。比較資料としてご利用ください。