50代女性を必要とする企業が増えています。本記事では、50代女性の働くチャンスについて解説します。50代女性におすすめの働き方や職種、仕事探しのコツ、おすすめの求人サイトも紹介するので、自分に合った働き方を見つけるために役立ててください。
子育てが落ち着き、また仕事がしたいと考える50代女性は数多くいます。しかし「ブランクがあるから」「雇ってもらえないから」と働くことを諦めてしまう方が多いのも事実です。ただし現在は50代女性の雇いやすさに注目が集まり、求人を出す企業が増えてきています。
本記事では、50代女性に働くチャンスはあるのかや、どんな働き方がおすすめなのかをわかりやすく解説します。50代女性に合う職種や仕事探しのコツ、おすすめの求人サイトも紹介するので、ぜひ参考にして自分に合った働き方を見つけてください。
50代の女性に働くチャンスはあるのか?
出産や育児を理由に会社を辞め、社会から長く遠ざかっていた50代女性に、働くチャンスはあるのでしょうか。ここでは、働く50代女性の割合や企業の本音、どんな強みを持っているのかについて解説していきます。
約7〜8割の50代女性が働いている
女性の就業率を年齢別に確認すると、およそ7〜8割の50代女性が働いていることがわかりました。40〜60代の女性の就業率を10年前と比較すると、全ての年代で上昇傾向です。採用率でも、若い世代と比較して同水準を保っているというデータもあります。
働く50代女性が増えたのは、世帯年収の減少に伴って専業主婦が減少し、老後の収入を確保するために共働きを選択する夫婦が増えたからです。医療の発達により健康年齢が上昇したことや、少子化による人手不足も、働く50代女性が増えた理由と考えられます。
“参考:内閣府_男女共同参画局「女性の年齢階級別就業率の変化及び推移」”
50代女性は雇いやすいという企業の本音も
実際に、50代女性向けに求人を出す企業が増えてきていることも事実です。出産や育児によるブランクがある方でも、スキルがあれば即戦力として採用される可能性がより高まるでしょう。若手の人材が不足している企業では、ミドル世代まで採用のターゲットを広げています。
実は働き盛りの30代女性は、出産や育児を理由に離職してしまうケースがとても多いです。子育てが落ち着いている50代女性は、時間的にも精神的にも余裕があります。フルタイムで安定して働くことが可能な50代女性を、企業側も雇用しやすいと感じるのでしょう。
仕事における50代女性の強み
50代女性は、どのような点で評価されているのでしょうか。長く家庭に入っていたことをブランクと考える必要はありません。ミドル世代に求人を出している企業は、以下のような強みがあると考えています。
年相応の経験値がある
コミュニケーション能力が高い
多彩な提案力がある
時間に融通が利く
礼儀作法を理解している
特に注目されているのが、50代という年齢に応じた人生経験があることです。冠婚葬祭や医療・育児・介護・保険・住宅・家事など、若い世代にはない経験を積んでいることが、50代女性の評価につながっています。
50代女性におすすめの働き方
自分には、どんな働き方が合っているのかわからないと悩んでいませんか。ここでは、50代女性におすすめしたい4つの働き方について解説していきます。
派遣社員
パート・アルバイト
フリーランス
正社員・契約社員
雇用形態ごとに、どんな人に向いているのかを見ていきましょう。
派遣社員
一度退職してブランクがあるものの、以前の経歴を活かした働き方をしたい人におすすめなのが、派遣社員です。派遣会社に登録すれば、自分の希望に合った職種を紹介してもらうことができます。派遣先で高評価が獲得できれば、正社員になることも夢ではありません。
選ぶ派遣会社によって労働環境は異なります。「仕事が見つからない」「合わない仕事ばかり紹介される」という事態を避けるためにも、ミドル世代向けの求人や、希望する職種の求人を多く持っている派遣会社を選びましょう。
パート・アルバイト
とにかく早く働き始めたい人や、仕事をしながら趣味も楽しみたい人におすすめなのが、パートやアルバイトです。応募して採用されれば、すぐに働き始めることができます。また労働時間が短く融通がきくので、自分が好きに使える時間を確保しやすいのも利点です。
ただし、非正規雇用で働く時間が短いため、条件を満たしていないと社会保険に加入できません。配偶者控除を受けるか、社会保険に加入できるように労働時間を調整してもらうなどの対処が必要になります。
フリーランス
自宅で好きなときに働きたい方におすすめなのが、フリーランスという働き方です。デザインやライティングの仕事を業務委託契約という形で受注し、クライアントから報酬を受け取ります。パソコンがあればできる仕事なので、基本的に肉体労働をする必要もありません。
フリーランスは自分自身で仕事を探す必要があります。スキルや知識を持っているなら、強みを活かせる案件を見つけることが大切です。常に最新の情報を頭に入れておけるように、積極的に勉強を続けていきましょう。
正社員・契約社員
とにかくしっかり稼ぎたい方や、定年まで長く働きたい方には正社員や契約社員がおすすめです。本気で仕事に取り組めば、キャリアアップも実現できます。毎月安定した収入を得られるので、老後に向けて着実にお金を貯めることができるでしょう。
正社員として採用されたいなら、以前働いていた職種や業種を選ぶことがポイントです。知識やスキルを持っていれば、即戦力として扱われます。時間や体力に余裕があるなら、正社員や契約社員として働くことを目指しましょう。
50代女性の働き方に合った職種とは?
自分が希望する働き方にはどんな職種が合っているのでしょうか。50代女性におすすめしたい職種は、次の通りです。
飲食などのサービス業
コールセンター
受付
介護
検品・梱包
家事代行
職種ごとにどのようなスキルが活かせるのかを解説します。
飲食などのサービス業
主婦として家族の食生活を支えてきた50代女性には、飲食サービスの仕事が適しています。チェーンのレストランや個人経営の飲食店で、キッチンやホールでスタッフとして活躍する50代女性は多いです。料理の幅が広がるので、家族にも喜んでもらえるでしょう。
飲食店の多くはシフト制を導入しているので、働きたい時間帯や曜日が選べるのも魅力のひとつです。土日や祝日も勤務可能であれば、採用してもらえる可能性が高くなるでしょう。
コールセンター
コミュニケーションスキルの高い50代女性には、コールセンターのオペレーターが合っています。若い世代にはない落ち着きや礼儀正しさを、評価してもらえる可能性が高いでしょう。電話対応が基本となるため、体力に自信がない方にも取り組みやすい仕事です。
業務ではパソコンを使用しますが、簡単な入力ができれば問題ありません。パソコン操作が不安な方でも安心して取り組むことができます。対応マニュアルがそろっている職場が多いので、オフィスワーク未経験でも始めやすいです。
受付
人と接することが好きな50代女性には、来客対応を主とする受付業務がおすすめです。企業の顔として、若い世代の女性が採用されやすいイメージがあるかもしれません。しかし年配者の多く集まる施設では、親しみやすく冷静に対応できる50代女性を求めている場合もあります。
就業時間が決まっていて残業もないので、家庭のある女性でも働きやすいことがメリットです。ただし、働く施設の規模が小さい場合は、1人で仕事を任されることもあります。接客や事務の経験があるなら、面接の際のアピールポイントになるでしょう。
介護
家族の介護経験がある50代女性には、介護施設に入所している方のケアを行うヘルパー職員が向いています。介護を受ける立場の人からしても、若い世代に比べ年齢が近い人のほうが気軽に会話できるのではないでしょうか。
介護の仕事を始めるのにキャリアは必要ありません。介護に従事している方の平均年齢も45~49歳と高めです。寝たきりの方をサポートするために体力が必要ですが、資格を取得して介助動作などのスキルを身につければ、負担を軽減することができます。
検品・梱包
自分のスキルや能力に自信がなく、未経験でも取り組むことができるのが、工場や物流センターで行われている荷物の検品や梱包の業務です。検品や梱包、ラベル貼りなどの軽作業なので、誰でも気兼ねなく応募することができます。
ただし、段ボールに触れる機会が多いため、手が荒れやすい点に注意しましょう。軍手をつけたり、ハンドクリームをこまめにつけたりするなど、手荒れ対策は必須です。
家事代行
家庭の中で磨いてきた家事のスキルがあるなら、家事代行業者の清掃・調理業務で活かせます。共働き世帯の増加により、家事代行サービスの需要は増えています。主婦として長年家のことに携わってきた方なら、仕事のやり方もすぐにマスターできるでしょう。
家事代行の仕事は、1回2時間程度の比較的短い時間で行われます。研修中は他のスタッフが同行してくれることが多いので、わからないことは積極的に質問してください。慣れると一人で任されるようになりますが、その分時給も高めに設定されています。
50代女性の働き方に合わせた仕事探しのコツ
自力で仕事を見つけることは、難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。50代女性が仕事を探すときのコツは、以下の通りです。
シニア向けの求人サイトを使う
ハローワークを活用
リファラル採用
仕事探しをサポートしてくれるサービスの活用で、働き方に合った仕事を見つけましょう。
シニア向け求人サイトを使う
求人サイトは、幅広い世代の方が企業の求人情報を求めて利用しています。最近では、シニア向けの求人だけを扱うサイトも登場しています。50代以上のシニアに合った職種や、家の近くで募集している求人を検索することが可能です。
スマホでサイトにアクセスするだけなので、いつでも好きなタイミングで仕事探しを始めることができます。利用料金を無料としているサイトが多く、情報量が他の方法と比べて多いのが強みです。より多くの選択肢の中から仕事を選びたい方に適しています。
おすすめのサイトは、次の章で詳しく紹介します。
ハローワークを活用
ハローワークは、誰でも無料で利用できる公共職業案内所です。わからないことは窓口の職員に相談できるので、仕事を退職してからブランクのある50代女性にぴったりです。できるだけ外出を控えたい方は、自宅のパソコンからインターネットで仕事を探すこともできます。
ハローワークは全国各地の市町村にあり、地域密着型なので地元の求人に強いのがメリットです。求人内容と実際の条件に相違がある場合は厳正に対処してくれ、アフターフォローもしっかりしています。女性専用の相談窓口を設けているハローワークもあります。
リファラル採用
リファラル採用とは、知人から企業に紹介してもらって面接を行い、採用基準を満たしていれば採用してもらえる仕組みです。正社員での雇用を目指しているのであれば、すでに勤めている知人からの紹介という形を選んだほうが、信用を得られやすいでしょう。
リファラル採用であれば、知人から職場の雰囲気や業務内容を聞くことができます。久しぶりの仕事復帰で緊張している方も、安心して挑戦できるでしょう。リファラル採用で人材を確保する企業にとっても、採用コストが抑えられるメリットがあります。
50代女性におすすめの求人サイト
シニア向けの求人サイトを選ぶときは、求人数の豊富さで選びましょう。50代女性におすすめの求人サイトは、以下の通りです。
マイナビミドルシニア
シニアジョブ
シニア求人ナビ
それぞれのサイトの特徴を詳しく確認していきましょう。
マイナビミドルシニア
マイナビミドルシニアは、40〜60代の中高年やシニアを対象としている求人情報サービスです。
対象地域は全国で、住んでいる地域ごとの求人情報をまとめて閲覧できます。さらにエリアや路線、働く時間、活かせるスキル、活躍中の年代など、さまざまな条件から検索することが可能です。
また仕事探しに不安のある方を対象とした、以下のようなサポートコンテンツも充実しています。
パート・アルバイトマニュアル
40歳からの転職成功マニュアル
職務経歴書の書き方
履歴書の書き方
自己PRサンプル
ミドルの悩みQ&A
ミドルの職種大辞典
応募することが不安な場合は、年齢や性別、アピールポイントなどの簡単な情報だけを企業に送信する「ノック機能」を利用することも可能です。ノック機能を使えば、簡易応募により採用対象であるかを確認できます。
シニアジョブ
シニアジョブは、50〜70代の方向けの転職と再就職の完全無料支援サイトです。
正社員から派遣社員まで、さまざまな雇用形態の求人情報を取り扱っています。職種も豊富で、2022年2月時点の求人数は26,000件超で業界最大級です。
シニアジョブでは、シニア求人に詳しい専門アドバイザーが在籍しています。わからないことを相談しながら、仕事探しを進めることが可能です。派遣か紹介を選択できるので、自分の働き方にあった紹介方法を選択しましょう。
シニア求人ナビ
シニア求人ナビは、50〜60代の方を対象とした仕事情報紹介サイトです。
応募する際の会員登録は不要で、勤務地や職種、希望する条件を組み合わせて求人情報を検索できます。勤務日数や勤務時間が細かく指定できるので、自分の都合に合った仕事を探したい人におすすめです。
シニア求人ナビには、会員登録者限定の機能も用意されています。作成したWEB履歴書は保存できるので応募の手間が省け、メールで求人情報を受け取れるなど、使える機能が満載です。会員登録は基本無料なので、求人の最新情報を受け取りたい方は登録しておきましょう。
まとめ
世帯年収の減少に伴う共働き世帯の増加により、働く50代女性は増えています。そして雇う側の企業も、少子化の影響による人材不足に悩まされているため、コミュニケーション能力が高い50代女性の採用を増やしたいのが本音です。
50代女性は自分の持っているスキルや特性に合わせて、さまざまな働き方を選ぶことができます。本記事で紹介したおすすめの職種もぜひ参考にしてください。
現在は、シニアの仕事探しをサポートしてくれるサービスも多数展開されています。サービスによってメリットが異なるので、複数のサービスを組み合わせて、自分らしい働き方を実現できる仕事を見つけましょう。
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