「シェアオフィスを利用して法人登記ができるのか」と、疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
近年では、コスト削減や柔軟な働き方の観点から、シェアオフィスを拠点とする企業が増えています。
しかし、すべてのシェアオフィスで法人登記が可能とは限らず、事前に確認すべきポイントがあります。
本記事では、シェアオフィスで法人登記ができるのかを解説するとともに、利用するメリットや具体的な手続きの流れを紹介します。
結論として、シェアオフィスでも法人登記は可能です。
ただし、すべての施設で登記が認められているわけではなく、契約条件や運営ルールを事前に確認する必要があります。
特に、登記の可否や住所の表記方法、郵便物の受け取り体制、契約終了後の取り扱いなどは、後から見直すと手間がかかりやすいポイントです。
まずは、以下の表で確認ポイントを整理してみましょう。
| 確認事項 | 押さえたい内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 法人登記の可否 | 利用規約に法人登記可と明記されているかを確認する | 郵便受取だけ可の施設は登記先にしにくい |
| 登記住所の書き方 | 建物名や階数、部屋番号の扱いを施設指定に合わせる | 表記を後で変えると変更登記が必要になりやすい |
| 郵便物の受取体制 | 保管、通知、転送、来館受取の流れを確認する | 税務署や金融機関の郵便物が遅れない体制が必要 |
| 法人登記の追加料金 | 月額内に含まれるか、別料金かを確認する | 登記可でも追加費用がかかる施設がある |
| 銀行口座開設時の説明材料 | 事業内容や入居実態を説明できるようにする | 住所だけでなく事業実態の確認を受けやすい |
| 業種ごとの許認可要件 | 独立性、面積、設備などの条件に合うかを見る | 許認可業種(宅地建物取引業等)ではシェアオフィスが合わない場合がある |
| 登記住所の見え方 | 登記した住所は外部から確認される前提で考える | 公開される住所として違和感がないか確認する |
登記できるかどうかだけで終わらせず、事業の実務に合うかまで確認してから決めましょう。
シェアオフィスを登記上の本店所在地にすることで、起業をスムーズに行うことができます。主なメリットは、次の通りです。
ここからは、それぞれのメリットを詳しく見ていきましょう。
本店所在地は、会社情報を確認する際に見られる項目の一つであるため住所の印象も会社の見え方に影響します。
ただし、一等地で通常のオフィスを借りるとなると、賃料や初期費用が負担になりがちです。シェアオフィスであれば、そうしたエリアの住所を現実的な費用負担で活用しやすくなります。
たとえば、Aios 永田町では、「千代田区永田町」という一等地の住所を利用可能です。
永田町駅から徒歩3分とアクセスも良好で、主要ビジネスエリアや公的機関に近い立地も魅力といえるでしょう。
名刺やWebサイトに一等地の住所を記載できることで、対外的な信用力の向上にもつながります。
登記上の住所を確定させることで、会社設立登記をスムーズに行うことができ、開業準備を直ちに行うことができます。シェアオフィスは、入居後すぐに業務を始めやすい施設が多く、オフィスづくりに時間をかけすぎずに済みます。
机や通信環境、会議スペースなどが先に整備されていれば、内装工事や設備手配の負担を抑えられるのです。設立手続きと並行して事業を動かしたい場合にも相性がよく、スピード感を重視する会社に向いています。開業準備を長引かせず、早めに営業や打ち合わせへ移りたい方にとって使いやすい形です。
シェアオフィスの住所で法人登記を進める場合は、会社設立の基本手続きに加えて、住所利用に関する確認を先に済ませておくことが大切です。流れとしては、次の通りです。
以下から、それぞれ詳しく見ていきましょう。
最初に行うべきなのは、利用を検討しているシェアオフィスが法人登記に対応しているかを確認することです。
見た目や料金が条件に合っていても、登記利用が認められていない施設は本店所在地として使用できません。
契約前に、利用規約や公式案内を確認し、登記の可否を明確にしておきましょう。
あわせて、以下のような住所利用が認められている範囲についても確認が必要です。
これらの条件によって、実際の手続きの進め方が変わってきます。
また、設立後すぐに住所変更が必要になる契約の場合、移転登記の手間や費用が発生する可能性があります。
長期的に利用できるかどうかも含めて、判断することが重要です。
本店所在地が決まったら、設立登記の書類にシェアオフィスの住所を記載します。定款や登記申請書に書く住所は、施設側で定めている表記ルールとそろえておくと、その後の郵便物受取や各種届出でも扱いやすくなります。建物名や部屋番号をどこまで記載するかは、最初に統一しておくことが大切です。
また、シェアオフィスでは同じ住所に複数の会社が入ることがあります。すでに登記されている他人の商号と同一で、かつ本店所在地が同一である場合は、その商号を登記できません。
そのため、同一住所での社名検討時は注意が必要です。
第27条(同一の所在場所における同一の商号の登記の禁止)
第二十七条 商号の登記は、その商号が他人の既に登記した商号と同一であり、かつ、その営業所(会社にあつては、本店。以下この条において同じ。)の所在場所が当該他人の商号の登記に係る営業所の所在場所と同一であるときは、することができない。
引用元:商業登記法 | 第27条
登記が完了した後は、税務署への届出や、必要に応じて都道府県・市区町村への手続きを進めます。設立登記が終わったから手続き完了とはならず、その後も法人設立届出書や、必要に応じた青色申告の承認申請書など、期限のある書類を提出する必要があります。シェアオフィス住所を本店所在地にした場合は、税務関係の郵便物が確実に届く体制を整えておくことが重要です。
特に起業直後は、郵便物の見落としがそのまま事務負担につながりやすくなります。
国税庁公式サイトでは、内国法人の普通法人等を設立した場合、設立の日(設立登記の日)以後2か月以内に「法人設立届出書」を、定款等の写しを添付してe-Taxまたは書面で所轄税務署長へ提出する必要があると案内しています。
提出しなければならない書類
法人を設立した場合、次の届出書の提出をしなければなりません。
1 法人設立届出書
内国法人(国内に本店または主たる事務所を有する法人)である普通法人または協同組合等を設立した場合は、設立の日(設立登記の日)以後2か月以内に「法人設立届出書」に「定款、寄附行為、規則または規約等の写し」を添付して、e-Taxまたは書面により納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません(書面で作成される場合は、1部(調査課所管法人は2部)、提出先に持参または送付してください。)。
引用元: 国税庁「No.5100 新設法人の届出書類」
ほかに、青色申告の承認申請など、必要に応じて提出する書類も期限が定められています。
そのため、本店所在地を基準に税務上の書類が届くことを想定し、郵便物を確実に受け取れる体制も同時に整えておきましょう。
登記住所を決める段階から、設立後の郵便対応まで見越しておくと、後の手戻りを減らしやすくなります。
登記完了後は、法人名義の銀行口座の開設や決済手段の準備など、事業開始に直結する手続きへ進みます。シェアオフィス住所を本店所在地にしている場合は、住所だけでなく、実際にどのように事業を行っているかを取引銀行や取引先に説明できる状態にしておくことが大切です。
サーフィス株式会社でご案内しているシェアオフィスの多くが法人登記に対応しております。その中から代表的なシェアオフィスをを紹介します。
登記できるかどうかだけでなく、受付体制や会議室の有無、保証金の条件、立ち上げやすさまで見ておくと、自社に合う拠点を選びやすくなります。
3つのシェアオフィスの特徴を詳しく見ていきましょう。
Aios 永田町は、永田町エリアに拠点を置きたい法人に向くサービスオフィスです。駅からのアクセスがよく、来客対応や外部との打ち合わせを意識した使い方を考えやすい点が特徴です。受付体制や会議室、応接スペースもあり、対外的なやり取りが多い事業でも使い勝手をイメージしやすい物件です。
永田町という所在地の印象、受付の安心感、打ち合わせ導線を重視したい法人に向いています。
CROSSOFFICE 新宿は、新宿エリアで法人登記と実務利用を両立したい場合に検討しやすいサービスオフィスです。
JR新宿駅から徒歩5分、都営大江戸線西武新宿駅から徒歩1分というアクセスに優れた立地にあります。無料で利用可能なラウンジや有料の会議室が3室あるなどの共用部が充実しています。
オフィススペースは1・2名用~複数名用タイプと幅広く、事業規模によって選択可能。
デザイン性を重視したい企業や、都心へのアクセスを活かしたい法人に向いています。
12 KANDAは、神田・秋葉原エリアで登記対応と立ち上げやすさを重視する法人に向くシェアオフィスです。複数路線を使いやすい立地にあり、日々の通勤や来訪対応のしやすさを考えやすい点が魅力です。2階から10階には、さまざまな事業規模に対応する計61区画の完全個室を設けています。
リビングダイニングキッチンやラウンジも併設されており、働き方に合わせて空間を使い分けやすい構成です。
シェアオフィスでも法人登記はできます。ただし、どの施設でも同じ条件で使えるわけではありません。登記できるかどうかだけでなく、住所利用の範囲、契約名義、郵便物の受け取り方法、追加料金の有無、退去後の住所変更、銀行口座開設時の見え方、業種ごとの条件まで、確認したい点は意外と多くあります。
シェアオフィスは、初期費用を抑えやすく、立ち上げをスムーズに進めやすい点が魅力です。一方で、契約後に「思っていた条件と違った」と気づくと、住所変更や契約の見直しで手間・費用が発生しやすくなります。だからこそ、物件選びの段階で、自社の事業内容や今後の運営に合っているかを丁寧に見ておくことが大切です。
サーフィスがご紹介するシェアオフィスなら、法人登記に対応した物件も豊富で、受付や会議室などの設備も充実しており、信頼性の高いビジネス環境をスムーズに整えることが可能です。
ご希望のエリアや条件に合わせて登記可能な物件をご提案し、内覧の調整からご入居までを無料でサポートいたします。
まずはお気軽にお問い合わせいただき、貴社に最適なオフィス選びをご相談ください。
サービスオフィスを複数棟、比較検討できます。
気になる物件を選び、条件や設備などの違いを確認してみましょう。一覧表で比較ができる便利な機能です。比較資料としてご利用ください。