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レンタルオフィスを登記・事業所登録する条件やデメリットなどを徹底解説!

法人の設立や新規拠点の開設を進める際、オフィスの住所をどこにするかが重要です。

コスト削減や都心の住所取得の目的で、レンタルオフィスの住所を法人登記に利用するケースも増えています。

一方で、「レンタルオフィスでも本当に法人登記できるのか」「利用後に不都合はないか」と不安に思う方もいるでしょう。

レンタルオフィスの住所で法人登記や事業所登録を行うことを一律に禁止する規定はありません。

ただし、実務上は満たすべき条件や注意点があります。

本記事では、レンタルオフィスを法人の本店所在地や事業所住所に利用するための条件や、知っておくべきデメリット・注意点を徹底解説します。

レンタルオフィスを登記・事業所登録する条件

レンタルオフィスで法人の本店登記や各種事業所登録を行うためには、見た目の高級感よりも契約内容や運営の実績といった点が重視されます。

具体的に満たしておきたい条件は、次の通りです。

  • 運営会社に登記利用の実績があり、登記申請が住所を理由に却下された事例がないこと
  • 建物の用途が事務所であり、住居専用物件として扱われていないこと
  • 必要に応じて、貸主や管理規約の承諾を得られていること

以上の条件が揃っていれば、登記申請や各種届出の形式審査で住所を理由に拒否されるリスクは低くなるでしょう。

実務上も、レンタルオフィスの住所による法人登記は受け付けられています。

ただし後述するように、「登記できればそれで良い」という考えで安易に選ぶと、登記後に思わぬ手続き上のハードルが生じることがあります。

形式要件を満たすことに加え、実際に事業所として機能する環境かも視野に入れてオフィスを選ぶことが重要です。

登記後にレンタルオフィスが事業所として認められるために必要なこと

仮に登記自体は問題なく完了しても、その住所が実際に事業を行う拠点(事業所)として認められるかどうかは別問題です。

税務署や自治体などは書類上の住所だけでなく、実際にその場所で事業が継続されている実態があるかを確認します。

形式より実態を重視するという点で、登記段階とは別のハードルが存在します。

事業所として認められるために最低限整えておきたいポイントは次の通りです。

  • 税務署からの連絡や訪問に対し、常時対応できる体制があると説明できること
  • 自社宛の郵便物が確実に受け取られ、宛先不明で返送される心配がない状態であること
  • 事業所として使用している拠点に紐づいた連絡先(電話番号や表札等)を対外的に示せること

こうした説明ができない場合、第三者(役所や取引先)から見て事業所としての実態が弱いと判断される恐れがあります。

特に開業後間もない時期は税務署職員が確認に訪れることもあります。

その際に担当者と連絡が取れなかったり郵便が返送されたりすると「実態不明」とみなされかねません。

上記の最低限の運営体制さえ整っていれば、開業届提出後の税務署調査や自治体への各種届出でトラブルは起きにくくなります。

「人が常駐しており、連絡・郵送が滞りなく行える拠点」であると示すことが、登記後の円滑な事業運営には不可欠です。

登記を終えただけでは世間的にも事業所として扱われにくい

法人登記が完了していても、第三者からすれば「本当にそこで事業をしているのか」という点が重視されます。

形式上は本店住所が存在しても、以下の点が整理されていないと事業所としては認められにくくなります。

  • 登記上の住所が事業拠点として説明できる状態か
  • 自社の管理体制や利用実態をきちんと説明できるか
  • 定款に書かれている事業内容と、拠点の規模・形態に無理がないか

たとえば、実態のない会社が住所だけ借りているように見える場合や、社員もいないのに大規模な製造業を名乗っている場合などは、登記自体は有効でも信頼性が低下し「もう一歩踏み込んだ説明」を求められることがあります。

信用調査会社や取引先による実在性チェックでは、必要に応じて現地訪問で事務所の様子を確認するのが基本です。

その際にポストや入口に他社の社名がずらりと並んでいると、「複数社が同居する拠点だが自社スペースはどこなのか」という点まで突っ込まれるケースもあります。

このように第三者は書類上の体裁よりも事業の実態と説明の整合性を見ているため、登記後は上記の視点を押さえておくことで追加の審査や説明要求を減らすことができます。

レンタルオフィスを登記・事業所登録するデメリット

レンタルオフィスは便利な反面、法人登記や事業所登録に利用することで生じ得るデメリットも多数存在します。

代表的なものは次の通りです。

  • 説明・証明を要求される場面が増える
  • 許認可業種で許認可が下りづらい
  • 住所表記が違うと書類修正を求められやすい
  • 専用スペースを証明できないと審査で止められやすい
  • 同一住所に多数の事業者がいると不利になる
  • ビル名・階数など簡略化すると追加説明が必要になりやすい
  • 裁判所・行政からの重要書類を受け取り損ねる可能性がある
  • 不在が多いと期限切れが起こりやすい
  • 受け取った事実を証明できず不利になりやすい
  • 地図サービスに掲載されないことがある
  • 共有フロアであることが理由で信用が下がる
  • 初対面の相手が実態をつかみにくい

ここからは、こうしたデメリットについて詳しく見ていきましょう。

説明・証明を要求される場面が増える

レンタルオフィスを本店住所としていることで、各種手続きにおいて追加の説明や証明書類を求められる場面が増える傾向があります。

その主な例が次のとおりです。

  • 金融機関の口座開設時
  • 取引先からの反社チェック・与信調査時
  • 行政手続き時
  • 社会保険手続き時
  • 労働保険の届け出時

では、それぞれの場面で具体的にどのような対応が必要になるか見ていきましょう。

金融機関の口座開設時

近年、マネーロンダリング対策等の理由から法人名義の銀行口座開設は厳格化しています。

特に新設法人の場合、審査担当者は「事業の実態があるか」「継続性は問題ないか」を慎重に見極めます。

その過程で、本店登記地がレンタルオフィスだと判明すると審査上不利に働く可能性があるのです。

実際、「レンタルオフィスを登記住所にしていたところ口座開設を断られた」というケースも報告されています。

ただし、審査基準は金融機関ごとに異なるため注意が必要です。

大手銀行では難しくても、信用金庫やネット銀行では開設できた例もあります。

重要なのは事前準備として、運営会社に「過去に銀行口座開設で問題が起きたことはないか」など実績を確認することです。

レンタルオフィス自体の評判や運営会社の信頼性によっては、銀行側の見る目が厳しくなり口座開設がスムーズに進まない可能性があります。

逆に言えば、実績豊富な大手運営のレンタルオフィスであれば口座開設に影響しないことも多いですが、念のため事前に運営会社へ確認しておくと安心でしょう。

取引先からの反社チェック・与信調査時

多くの企業は、新規取引を開始する前に相手企業の信用調査や反社会的勢力でないことの確認を行います。

レンタルオフィス利用企業の場合、この調査過程で住所に関する追加チェックが入ることがあります。

たとえば、インターネットで社名を検索すると同じ住所に複数の企業がヒットすることが判明し、「所在地だけで実態がつかめない」と不審に思われる場合があるのです。

調査担当者が実地訪問して事務所の様子を確認することもあります。

しかし、受付に多数の他社名が掲示されていると「多数の法人が同居する場所だが管理は問題ないのか」と警戒されるケースもあるのです。

さらに、金融機関系の与信ではレンタルオフィス登記の企業に消極的な傾向も指摘されています。

信用金庫・信用組合など地元密着の金融機関は「低コストで容易に移転できるレンタルオフィス登記では、長期的な取引関係を築けないのでは」と判断される傾向も。

実績や地元での関係性が乏しい小規模企業に対しては、与信面でも慎重になるという見方があります。

創業融資などでも本店住所がレンタルオフィスだと説明を求められる場面があるとの報告があります。

このように、レンタルオフィス利用企業は取引先や金融機関から「実際の事業実態があるのか」を疑われやすい側面があります。

不信感を招かないためには、たとえば自社サイトや名刺にできるだけ具体的な所在地情報(ビル名・部屋番号まで)を記載する、事業内容や実績を積極的に開示して「住所以外の信頼材料」も提示するといったことが効果的です。

社名で住所検索された際に怪しまれないよう、日頃から透明性の高い情報発信に努めましょう。

行政手続き時

登記後の各種行政手続き(許認可申請や届出など)でも、レンタルオフィス利用企業には追加の資料提出が求められる場合があります。

代表的なのは、事務所の実態証明です。

たとえば、一部の許認可申請では、登記簿上の住所だけでなく事務所外観・内観の写真やレイアウト図の提出が求められます。

士業(弁護士・行政書士など)や人材派遣業、宅建業など事務所要件が定められている業種では特に、写真による確認や設備一覧の報告が必要です。

また、管轄官庁から事業所の現況報告を求められるケースもあります。

また、自治体によっては事業所の内部図面や契約書写しを添付させる例も。

これは「形式的なオフィスではなく、継続的に業務を営める場所か」を確認しているためとされます。

行政手続きの段階でも実態説明が伴いやすいことを念頭に置き、写真撮影や書類準備の手間が発生し得ることを考慮しておきましょう。

社会保険手続き時

従業員を雇用して厚生年金・健康保険に加入する際(社会保険の新規適用手続き)にも、事業所の実態に関する補足説明を求められる場合があります。

社会保険の適用要件自体に「自社オフィスの所在形態」は直接関係しませんが、年金事務所や健康保険組合は「その住所で日常的に業務が行われているか」を確認する傾向があります。

特にレンタルオフィスの場合、常設の専用スペースがないと判断されると「継続事業所」として認めづらいため、追加資料(賃貸契約書の写し等)を求められたり、口頭で日常の利用状況を説明したりといった対応が発生しがちです。

具体的には、協会けんぽなどへの新規適用届提出時に「事業所所在地における従業員の勤務実態」について質問を受けるケースがあります。

「フリーアドレス形式で、特定の常駐席を設けていない場合は」というような場合には、その旨を説明した上で業務に支障がない環境であることを補足することになるでしょう。

社会保険の事務局側が住所だけで事業実態を判断できない場合に備え、きちんと説明できる準備が必要です。

「平日○時~○時は必ず人がいて業務しています」「受付で常に連絡が取れるようにしています」といった、具体的な運用状況を示せれば問題なく加入手続きは進みます。

逆に、はっきり答えられないと手続きがスムーズに進まない恐れもあります。

労働保険の届け出時

労災保険や雇用保険の新規適用手続き(労働保険関係の届出)でも、実際に従業員が働く場所に関する確認が行われます。

提出書類として「事業所現況書」などを求められるケースがあり、登記上の本店住所と実際の労働場所が異なる場合や、同一住所に複数事業所が存在する場合には注意が必要です。

レンタルオフィスで社員が働く場合、他社とフロアや部屋を共有しているため、どの範囲が自社の作業スペースかを示す資料提出を求められることがあります。

具体的には、事業所の見取り図に自社デスクの位置をマーキングして提出する、共有スペースの利用ルールを書面で説明する、という対応が必要。

これは労働局が労働者の実際の就業場所を明確に把握し、万一の労災発生時に備えるためです。

もし自社専用の区画がなく説明が難しい場合、担当官から追加問い合わせが来たり、極端な場合は届け出が保留されることも考えられます。

「従業員○名は共用ラウンジの一角で作業しており、パーテーションで区切られてはいないが常に顔合わせできる状態です」等、現状を正直に伝えつつ、安全管理や雇用管理に問題がないことを説明する必要があります。

就業実態を客観的に説明できない場合、手続きが円滑に進まないおそれがあるため、労働保険の書類提出時には事前に運営側からレイアウト図などを入手しておくことが望まれます。

許認可業種で許認可が下りづらい

法人登記や事業所登録が形式上は通っても、業種によっては事業開始のための許認可取得時に住所がネックになることがあります。

許認可官庁が見るのは「会社が存在すること」よりもむしろ「その場所で業務を適切に行えるかどうか」です。

たとえば、士業(弁護士・行政書士・司法書士など)では独立した専用の事務室が必要とされていますし、人材派遣業では「事務所の面積が20㎡以上」等の要件があります。

また職業紹介業では守秘スペース付きの面接ブース、宅地建物取引業(不動産業)では「継続して使用できる事務所」であることが求められます。

レンタルオフィスのプランによっては、これら許認可要件をクリアできずに申請が認められない可能性があるのです。

実際、行政書士の開業登録では「他人と区切られた専有空間があること」「表札を出せること」など細かな条件を各行政書士会が定めており、オープンスペース主体のレンタルオフィスでは登録不可となる例もあります。

業界ごとの事務所要件を満たせないと、せっかく会社を設立しても事業の許可が降りず営業開始できない事態にもなりかねません。

許認可が必要な業種を営む予定なら、契約前に「当該業種の事務所要件を満たしていますか?」

と運営会社に確認し、必要であれば使用承諾書などの書面も発行してもらえるかチェックしておきましょう。

住所表記が違うと書類修正を求められやすい

法人登記簿に記載された住所と、他の公的資料に記載される住所表記が微妙に異なると、後の各種手続きで「同一場所かどうか」判断できず訂正を求められる原因になります。

この住所表記の不一致は次のような場面で起こりがちです。

  • 登記簿の住所と実際の住居表示(郵便物に使われる住所)が食い違っている
  • 建物管理会社が定めた正式な所在地表記と、登記申請時の表記が異なる

こうしたズレがあると、銀行や行政窓口で「所在地が一致しない」と判断され、書類の再提出や修正を求められることがあります。

同じ場所を指しているにもかかわらず、表記ゆれのせいで別の場所とみなされてしまうのです。

実務上特に多いのが、登記ではビル名・部屋番号を省略しているが、郵便物の宛先にはそれらが必要なケースです。

大規模ビルやマンションでは建物名や号室まで書かないと郵便が届かないため、結局各種届け出書にはビル名も含めて記載し直す必要があります。

また、自治体の住居表示実施地区では「〇〇町〇丁目」等の住居表示が正式住所になります。

登記簿上は旧町名のままでも登記できてしまうため、そのままだと後日行政手続きで修正を指示されることがあるため注意しましょう。

法務局と他機関とで住所の表記形式が異なると形式不備とみなされやすいためです。

法人設立時には、できるだけ郵便番号検索で表示される正式表記に合わせて本店住所を決めるか、登記後でも早めに各種登録住所を統一しておくことが望ましいです。

正式住所と表記が異なると手続が止まる

住所表記の不一致はさまざまな弊害を生みますが、特に公的手続きや金融機関との契約で致命的になり得ます。

実務上起きやすい具体例として、次のようなケースが挙げられます。

  • 郵便番号に紐付く日本郵便の正式住所表記と、登記簿上の住所が完全に一致しない
  • 略称や旧地名をそのまま登記に使っている

こうした微妙な違いでも、役所や銀行の審査担当者は機械的に形式不備として扱うことがあります。

各種届出や融資手続きなどで「正式な住所表記に修正してください」と差し戻される原因になるのです。

実際、あるスタートアップ企業では登記住所にビル名を入れなかったところ、銀行口座開設時に「所在地不明」とみなされ追加確認に時間を要したケースも報告されています。

住所表記のわずかな違いは、甘く見るべきではありません。

特に郵便物の配送や行政機関の文書送達に支障が出る可能性がある場合、相手側は非常に慎重になります。

「届かない」「分からない」は手続き停止に直結するため、会社設立後は登記簿の住所と実際の住所表示を統一することをおすすめします。

どうしても登記情報と住居表示が一致しない場合は、申請書類の備考欄等に「(登記上〇〇表記だが実質同一)」と記載するなど、補足説明を加えておくと親切です。

専用スペースを証明できないと審査で止められやすい

レンタルオフィスには個室タイプとオープンスペース(ブース・デスク)タイプがありますが、専用個室でない場合、各種審査において不利になることがあります。

「誰の目にも自社専用と分かる空間かどうか」が問われるのです。

たとえば、行政書士や弁護士など士業の開業登録では「他者と区切られた専用の事務所空間」が求められます。

オープンスペース型のレンタルオフィスではこの要件を満たせません。

要件を満たせないことを理由に登録を断られる恐れがあります。

同様に、IT企業でも取引先からセキュリティ面の質問を受ける際に「専有のオフィスではない」と回答するとマイナスに働く場合があるのです。

また銀行融資の審査などでは、面談時にオフィスの写真提出を求められるケースがありますが、その際に「自社の占有スペース」が写っていないと説明に苦労します。

単にフリーアドレスの共用席しかない場合、「ここが弊社の執務エリアです」と証明しづらく、銀行側が実態把握に不安を覚えることも考えられます。

このように専有スペースが無いことは信用審査上の弱点になりかねません。

そのリスクを軽減するためには、レンタルオフィス選びの段階で個室プランを選択する、あるいはパーテーション付きブースなど半個室的な設備がある施設を選ぶことがおすすめ。

また、面談等では「契約上◯号室が弊社専用スペースです」と契約書コピーを提示するなど、書面で専用区画の存在を示せるよう準備しておくと安心です。

要は、第三者に対し「自社だけのスペース」があると客観的に示せないと感じたら、審査や手続きで一手間かかるリスクがあると認識しておきましょう。

同一住所に多数の事業者がいると不利になる

前述のとおり、同じ住所に多数の法人が存在するとそれだけで警戒されるケースがあります。

検索エンジンで社名を調べた際に、同一住所に無関係な企業が何社も見つかること自体が不信感につながり得るのです。

特に金融業や一部の上場企業との取引では、反社チェックの観点から「他社と同住所=リスク要因」と捉える向きもあります。

もちろん、同じ住所に複数の法人登記があること自体は違法ではなく珍しくありません。

しかし世間一般には「住所がシェアオフィス=よく分からない会社」といった先入観が残っています。

その結果、事業内容に関係なく住所だけで色眼鏡をかけられ、実態をきちんと見てもらえないケースがある点には注意が必要です。

このリスクを避けるには、利用者数が過剰でない施設を選ぶことや、契約時に号室まで登記できるレンタルオフィスを選ぶことが挙げられます。

たとえば、「ビル名+○○号室」まで正式住所に含めれば、自社だけの所在地として識別されやすくなり信用面でプラスに働きます。

逆にビル名も号室も無い住所だと、他社と混同されやすく説明の手間が増えることを覚悟しなければなりません。

ビル名・階数など簡略化すると追加説明が必要になりやすい

法人登記の住所欄にはビル名や部屋番号は必須ではないため、省略して登記する会社もあります。

しかし住所情報を簡略化しすぎると、後々「場所が特定できない」として追加説明を求められる場面が増えがちです。

特に問題となりやすい点は次の通りです。

  • ビル名を登記上に記載していない
  • 階数や号室を省略している

実際、登記簿上は「○○ビル5階」などと書かずとも受理されますが、銀行や行政の書類では正式な所在まで書く必要があります。

ビル名・階数を省いたまま手続きを進めると、後でビル名や階数を聞かれてスムーズに手続きが困難になるのです。

また、Googleマップ等の地図サービスでも、ビル名なし・号室なしの住所ではピンポイントで場所を登録できないことがあります。

結果として地図上に事業所が表示されず、実在性を疑われる要因にもなりかねません。

こうした事態を避けるには、最初から住所は正確に(ビル名・階数・部屋番号まで)表記しておくのが賢明です。

仮に登記簿上省略してしまった場合でも、名刺や会社案内では必ずビル名・号室付きで記載し、取引先には説明なしに分かるようにしておきましょう。

裁判所・行政からの重要書類を受け取り損ねる可能性がある

レンタルオフィスを本店住所にしていると、裁判所や行政機関からの重要な書類が確実に受け取れないリスクがあります。

通常、裁判所からの訴状や支払督促などは「特別送達」という本人宛の書留郵便で送られてきます。

特別送達は受け取り確認が厳格です。

バーチャルオフィス事業者は利用規約で、受領可否によって持ち戻りが起きるケースがあります。

レンタルオフィス宛てに発送された訴状が「受取人不在・拒否」として裁判所に返送され、不達が続くと、公示送達(裁判所の掲示板に掲示する方法)に切り替えて審理が進む可能性があります。

しかし当の被告企業(レンタルオフィス利用)はその通知に気付けず欠席のまま審理が進み、判決が確定していたという事態が起きかねません。

このように、重要書類が届いていない=手続きを踏んでいないと見なされれば、法律上の不利益を被る可能性が高まります。

裁判所だけでなく、行政機関からの是正勧告や許認可更新通知なども、受領できないと大きなダメージにつながりかねません。

レンタルオフィスによっては「特別送達・簡易書留は不在票対応」としているところも多いため、自社で確実に受け取れる体制かどうか契約時に確認しておくべきです。

最低でも週に何度かは現地に赴いて郵便受けをチェックする、または運営側に不在票の即時連絡をお願いするなど、重要な郵便を見逃さない工夫が必要と言えるでしょう。

不在が多いと期限切れが起こりやすい

上記の延長線上ですが、オフィスに不在がちな環境だと各種通知への対応期限を過ぎてしまうリスクも高まります。

特に裁判所からの特別送達や内容証明郵便は、一定期間内に受け取らないと相手に返送され訴訟が進行してしまうことがあります。

レンタルオフィスでは自社スタッフが常駐していないため、不在票に気付いた時には対応期限ギリギリだったという事態が起きやすくなるのです。

たとえば、裁判に関連したことでなくとも、クレーム対応や行政手続きで「〇日以内に回答してください」と指定されることは少なくありません。

不在で見落とせば、信用問題にも発展します。

対策としては、郵便物転送サービスを利用している場合でも定期的にオフィスに赴き直受け取りする、運営からのメール通知を見逃さないよう複数名で共有するなどがあります。

それでも不安な場合は、専門の郵便受取代行(弁護士事務所等が提供するサービス)を検討するのも一つでしょう。

大事なのは「自分が不在でも重要通知だけは確実にキャッチアップできる仕組み」を用意しておくことです。

受け取った事実を証明できず不利になりやすい

仮に重要書類を誰か(受付スタッフ等)が受領していたとしても、「いつ誰が受け取ったか」の証明が残らない体制だと後々不利になる場合があります。

たとえば、裁判において、「○月○日に内容証明郵便を送付した、受領されたはずだ」と相手が主張したとします。

自社で受取記録を残していなかったり、受領担当者が曖昧だったりすると、受け取っていない証拠も受け取った証拠も示せず立場が弱くなってしまいます。

レンタルオフィスでは郵便物をまとめてスタッフが預かることがありますが、署名や受領印をもらうことは稀です。

そのため「本当に受け取っていないのか、紛失したのでは」と問われても、自社では証明しようがありません。

このような事態を避けるには、重要な郵便は極力本人(自社社員)が直接受領し記録を残すことが望ましいです。

どうしても代理受取になる場合は、運営側に受領日時の記録をお願いしたり、引き渡し時にこちらがサインする形で記録を残すようにしましょう。

後から「受け取った/受け取っていない」でトラブルに発展しないよう記録を残す工夫が必要です。

記録が曖昧な体制だと万一の紛争時に立証が難しく、結果として自社が不利な立場に置かれかねません。

地図サービスに掲載されないことがある

レンタルオフィスを本店住所にしていると、Googleマップなどの地図サービスに事業所情報が掲載されない場合があります。

Googleビジネスプロフィールでは、ビジネス情報として掲載する拠点に「実際の事業実態」があることが前提とされており、住所だけを貸す形(バーチャルオフィス等)の扱いは注意が必要です。

レンタルオフィスやシェアオフィスの場合でも、現地で対面対応ができるか、営業時間内に連絡・対応できる体制があるか、社名表示(看板・プレート等)を示せるかといった点が重要になります。

そのため、Googleビジネスプロフィールへ登録する場合は「住所を使える」だけで判断せず、運営側の社名表示可否や受付対応の有無、現地での対応体制など、掲載要件を満たせる状態かを事前に整えておくことが重要です。

地図や検索結果に会社名が出てこないと、初めて調べる相手から「本当に実在する会社なのか?」

と疑念をもたれかねません。

特に一般消費者相手のビジネスでは、地図上に拠点が表示されないことが信用低下に直結します。

この対策としては、Googleビジネスプロフィールに登録申請する際に十分な実態証明を行うことです。

単なるバーチャル住所ではなく「活動実体のある拠点だ」とGoogleに納得させることがポイントです。

それが難しい場合は無理に登録せず、公式サイト上に地図を載せる等で補完するという方法があります。

共有フロアであることが理由で信用が下がる

レンタルオフィスでは他社とフロアや設備を共有する形態が一般的ですが、この「共有」という点だけで信用力が下がる場合もあります。

企業間取引では「固有の住所を持つ会社=しっかりした会社」と捉えられる傾向が残っており、共有住所だと信頼性で劣ることが指摘されています。

また、オンライン上での信用にも影響があります。

金融業界や製造業など保守的な分野では、「自前のオフィスすら構えられないのか」とネガティブに受け取る人もいないとは限りません。

ただし、シェアオフィス利用は珍しいことではなく、「コスト意識が高い」「合理的な経営判断」とポジティブに捉える向きも増えています。

したがって重要なのは、共有フロアであるマイナス面を他の信頼性で補うことです。

たとえば、受付サービスの充実ぶりや他社実績をアピールしたり、対外的な実績・資格を示すことで「場所のハンデ」を相殺できます。

住所単独ではなく総合的な企業力で信用を得る姿勢が求められると言えるでしょう。

初対面の相手が実態をつかみにくい

レンタルオフィス住所には多くの企業名がひしめくため、初めて接点を持つ相手にとって実態を把握しにくいという難点もあります。

同じ住所を調べて他社情報が次々出てくる状態では、慎重に構えられてしまうことがあります。

特に取引開始前の段階では、相手は少ない情報で信用判断をしなければならず、住所から得られる印象は無視できません。

たとえば、レンタルオフィスの住所を使った詐欺事件などが報道されると、それと同じ住所に登記しているだけで警戒される場合もあります。

また、商談前に相手がGoogleストリートビューで所在地を確認し、「ビルのフロア案内に社名が見当たらないが…」と不安を感じるケースもあるでしょう。

このように初見の相手には余計な心配を与えやすいため、フォローが必要です。

対策としては、初対面の場で「当社は〇〇というシェアオフィスに入居しており、受付で担当をお呼び出しいただけます」とこちらから先に説明してしまうことです。

隠すよりオープンに事情を話した方が信用度が上がる場合もあります。

他にもWebサイトに内観写真を掲載して「このようなオフィス空間で業務しています」と示すのも効果的です。

相手の不安を先回りして解消し、「実態が見えにくい会社ではない」と理解してもらうことが肝心です。

レンタルオフィスを登記・事業所登録する前、最終確認すべきこと

以上のように多くの注意点がありますが、本当に問題なく本店住所に利用できるかを判断するため、契約前に以下の点を最終確認することをお勧めします。

  • レンタルオフィス運営会社が法人登記利用を認めているか
  • 契約終了時の住所変更リスクと猶予期間を把握できているか
  • 来客対応や打ち合わせが可能な環境か、対外的に説明できるか

以上がはっきりしていれば、レンタルオフィスを本店住所として利用することで後から不利になる要素は実務上ほぼ限定されます。

不明点が残ったままだと、登記後に思わぬところで手戻りや信用低下を招く可能性もあります。

不安な点は契約前にすべて運営会社に確認し、書面やメールで事前確認ができると安心です。

登記・事業所登録に向いたレンタルオフィス

最後に、当社サーフィス株式会社が運営する「サービスオフィス.jp」でご紹介している物件の中から、法人登記・事業所住所としての利用に適したレンタルオフィスをいくつかピックアップします。

  • BuDsquare竹橋
  • H¹O虎ノ門
  • MIDPOINT大森

受付常駐や個室完備など事業所実態を説明しやすい特徴を備えたオフィスです。

ここからは、それぞれの物件について詳しく見ていきましょう。

BuD square 竹橋

「BuD square 竹橋」は、都心のビジネス街である九段下エリアに位置するサービスオフィスです。

都営新宿線・三田線「神保町」駅や東京メトロ半蔵門線・東西線「九段下」駅から徒歩約5分と複数路線が利用可能で、アクセス抜群の立地にあります。

フロア全体がシェアオフィスとして設計されており、ナチュラルモダンな雰囲気の共用ラウンジは心地よく快適な空間です。

個室レンタルオフィスも複数用意されており、5名~14名用まで柔軟に選択できます(詳細はお問い合わせください)。

複数社が入居する物件ですが、各社ごとに鍵付きの個室を契約でき、表札掲示や郵便受取サービスも完備されているため、本店所在地としての体裁も整えやすいでしょう。

BuD square 竹橋

H¹O 虎ノ門

「H¹O 虎ノ門」は、野村不動産が運営するハイグレードなサービスオフィスです。

東京メトロ銀座線「虎ノ門」駅に直結した最新鋭ビル(虎ノ門グローバルスクエア)内の5階に位置し、雨の日でも傘いらずで通勤できます。

エントランスには常駐の受付スタッフがおり、平日9時~18時は笑顔で来訪者をお出迎えしてくれます。

ラウンジも入居者専用で広々としており、霞が関方面の眺望を楽しめる開放的な空間です。

また最新の顔認証セキュリティを導入しており、マスク着用のままでもスムーズに入退館が可能です。

個室は1名用から10名以上対応の区画まで揃い、24時間利用・個別空調・専用郵便箱など事業所として必要な設備が揃えられています。

虎ノ門の一等地アドレスに加え、受付サービスや充実した会議室等、登記後に実態が伴っていることを説明しやすい要素が多いため、本社住所としても安心して利用できるでしょう。

H¹O 虎ノ門

MID POINT大森

「MID POINT大森」は、羽田空港や品川方面へのアクセスに優れた大森エリアのレンタルオフィスです。

JR京浜東北線「大森」駅から徒歩2分という利便性の高い立地で、新幹線や空港を頻繁に利用するビジネスパーソンにも最適です。

共用ラウンジにはカフェツールが充実したキッチンが備わっており、コーヒーブレイクや軽食をとりながら打ち合わせや休憩に利用できるスペースになっています。

1名〜数名向けの小規模個室が中心ですが、各室には施錠が可能でセキュリティ面も安心です。

受付対応や郵便転送サービスも完備されており、来客時には1階エントランスの受付タブレットで入居企業を呼び出せるシステムが導入されています。

大森という土地柄、賃料も都心部に比べると抑えめで、コストと信用維持を両立しやすいです。

実際に本物件で法人登記を行い、本社として利用している企業もあります。

MID POINT大森

登記後に困らないために、事業所として見られる環境を選ぼう

ここまで述べてきたように、法人登記ができるかどうかだけに着目してオフィスを決めてしまうと、後から思わぬところで説明や手続き対応を求められることがあります。

重要なのは、登記後にその住所が事業所としてどのように評価されるかという点です。

税務署や金融機関、取引先などは、提出書類上の住所だけでなく実際に人が働き、連絡が取れ、来客対応もできる場所かをしっかりと見ています。

単なる住所貸しではなく受付常駐や個室・会議室といった実態の備わったオフィスを選ぶ必要があります。

法人登記が可能かどうかだけで判断せず、その先の「事業所としての扱われ方」まで見据えてオフィスを選ぶことが重要です。

もっとも、登記や事業所登録を考える段階では、こうした条件を一つずつ整理する必要があります。

サービスオフィスを専門に扱うサーフィス株式会社では、事業所としてどう見られるかという視点も踏まえた物件情報を集約しています。

当社が運営する「サービスオフィス.jp」では、都内主要エリアを中心に、受付常駐や個室仕様など実態説明のしやすいオフィスを比較検討が可能です。

内覧調整や条件の相談も含めて無料で対応しています。

登記後の不安を残さずオフィス選びを進めたい方はぜひお気軽にご活用ください。

法人登記の可否だけでなく、その先の「事業所としての信用力」まで考慮して、最適なレンタルオフィスを選びましょう。

きっとあなたのビジネスの力強い土台となるはずです。


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BuD square 竹橋

BuD square 竹橋バドスクエア竹橋

九段下

【フロアー型】都営新宿・都営三田線「神保町」駅、半蔵門線・東西線「九段下」駅から徒歩約5分と複数路線を使用可能なシェアオフィス・レンタルオフィス。ナチュラルモダンな共用ラウンジは、心地よく快適な空間のシェアオフィス。

最寄駅:
九段下, 神保町  
賃料・共益費:
¥290,000〜
広さ:
 

H¹O 虎ノ門

H¹O 虎ノ門エイチワンオー 虎ノ門

虎ノ門

【フロアー型】虎ノ門駅 東京虎ノ門グローバルスクエア5階。駅直結型のオフィス。開放感あるラウンジやプロジェクションマッピングを導入した最新の機能とグレード感あるサービスオフィス。

最寄駅:
虎ノ門, 霞ヶ関, 内幸町, 虎ノ門ヒルズ  
賃料・共益費:
 
広さ:
9.61㎡〜

MID POINT大森

MID POINT大森ミッドポイント大森

大森

【フロアー型】羽田、品川、横浜へのアクセスの良いJR京浜東北線「大森」駅から徒歩2分。新幹線や羽田空港利用の多い方に利便性の高い立地。共用ラウンジは、カフェツール充実キッチン付きで心地よく快適な空間のシェアオフィス。

最寄駅:
大森  
賃料・共益費:
¥102,000〜
広さ:
6.37㎡〜

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