個人事業主や企業の間で人気が高まっているシェアオフィス。しかしさまざまな種類があるなか、どのオフィスを選べばよいのか頭を悩ませていませんか?本記事はオフィスを選ぶうえで失敗しないためのポイントを解説。フレキシブルオフィス各種の紹介、メリット・デメリットも紹介します。
近年、多くのビジネスマンや起業家がシェアオフィスを活用しています。シェアオフィスは、自分でオフィスを借りることに比べてコストが抑えられるだけでなく、ビジネスを行う上で必要なネットワークや情報交換の場も提供してくれます。
しかし、数多くのシェアオフィスの種類から、どのような基準で選べばよいのか悩む人も多いです。そこで本記事では失敗しないシェアオフィスの選び方を解説。シェアオフィスの種類や導入のメリット・デメリットも紹介します。ぜひシェアオフィスを検討中の人はご覧ください。
業務をより効率的に進めるために、新たな職場環境として選択肢の一つにできるのがシェアオフィスです。ただ、選ぶ際にオフィスの特徴や条件を確認できていないと、シェアオフィス選びに失敗してしまう方もいます。
そこでまずはシェアオフィス選びでありがちな失敗についてご紹介します。失敗事例からオフィス選びでどこを注視すべきか見極めていきましょう。
安さだけに惹かれて設備をよく確認せず契約したら、必要な設備は別料金で後悔することもあります。シェアオフィスにはさまざまなタイプがあり、価格帯も異なります。事前に必要な設備・サービスを確認しておかないと、思わぬ追加料金で頭を抱えてしまうでしょう。
選んだシェアオフィスが自社が求めるコミュニティが形成されていなかったり、利用者同士の交流が少なかったりする場合もあります。
他社との交流をまったく重視しないなら問題はありませんが、交流を求めてシェアオフィスを選ぶなら適当に選んでしまうと後悔を招くでしょう。
シェアオフィスにはコミュニティを重視するものもあります。自社が求めるコミュニティが形成されているかを見極める必要があるでしょう。
初期費用が安いからと契約したものの、長期的に見ると賃貸オフィスなど他の選択肢の方がお得だったというケースは珍しくありません。
シェアオフィスは、短い契約期間から始められ、入会・退会も比較的柔軟な点が魅力です。しかし、長期的に利用する予定がある場合には、長期契約の方がより割安になる場合があります。
シェアオフィスは、業界で一律のセキュリティ規格が決まっているわけではなく、各所でセキュリティのレベルが異なります。
そのためシェアオフィスを選択したものの、セキュリティ面に不安が感じられ、オフィス選びに失敗したと感じる人もいます。実際、セキュリティレベルが低いと、不正アクセスや盗難などのリスクが高いため、不用意に選ぶと心配がついて回ることになるでしょう。
シェアオフィスには、フルオフィスタイプやハーフオフィスタイプなど多彩な形態がありますが、理解をしていないと求める規模とあわないケースもあります。
適切な形態を選ばないと、人員に対して手狭すぎたり業務によっては働きづらくなる、またコスト面でも無駄がうまれ、後悔することになってしまうでしょう。
シェアオフィス選びでよくある失敗パターンについて見てきました。では実際にシェアオフィスを選ぶ際にはどのような点に注意すれば良いのでしょうか?
次は、シェアオフィスを選ぶ際に見ておきたいポイントを紹介します。
シェアオフィスには、様々な価格帯のものが存在します。自社の予算に合わせて、適切な価格帯を選ぶことが重要です。
ただし、安いだけのシェアオフィスで必要なサービスが不足していると、結果的にコストがかかってしまう場合があるため、価格だけで選ぶのではなく、必要なサービスが含まれているかどうかも確認しましょう。
シェアオフィスを利用するにあたって最も大切なことは、なぜシェアオフィスを契約するのかという目的を明確にすることです。業務内容やスタッフの人数、利用期間などを考慮し、適切なシェアオフィスを選ぶことが必要です。
シェアオフィスには、オフィスごとに設備・サービスが異なるため、前述した用途なども加味しながら、利用しやすいものが揃っているオフィスを選びましょう。以下のような設備などがオフィスによって選択可能です。
共有スペース
会議室
キッチン
インターネット
電話回線
例えばオフィスの個人スペース以外で対面会議が頻繁にある場合は、会議室の重要性が高まります。シェアオフィスは会議室などが利用予約をしなければならないケースもあり、いつでもすぐに使えるかはオフィスにより異なります。
業務での必要性や快適性を考えながら、これらの設備・サービスを選択する必要があるでしょう。
また、施設によっては、これらのサービスに追加料金がかかる場合もあるため、しっかりと見積もりを取って比較することが重要です。
自宅やクライアントの拠点からの距離、従業員の通勤時間などを考慮して、適切な場所を選ぶことも大切です。公共交通機関や駐車場の利便性がよいほうが、クライアントは心証もよく、従業員は効率的な仕事がおこないやすいです。
打ち合わせが多い方は、最寄駅から何分歩くのか、わかりやすい位置にオフィスがあるかといった点も確認をしておきましょう。
シェアオフィスには、コミュニティを重視するものもあります。自社が求めるコミュニティが形成されているかどうか、そもそも自社にとって必要かどうかを、あらかじめ確認しておくことが大切です。
自社の事業スタイルに適したコミュニティを見つけられれば、自社の業務やネットワーク拡大にも役立てることができるので、しっかり見極めましょう。
シェアオフィスには、他の利用者のクライアントや1日利用のドロップインユーザーなども含め、多くの方が出入りします。
そのため、自社が必要とするセキュリティのレベルを確認し、不正アクセスや盗難などのリスクが最小限に抑えられているかを見極めることが重要です。
オフィスによってセキュリティレベルが異なるため、まずは契約時にさまざまなオフィスと比べて安心できるか確認をしておきましょう。
シェアオフィスは一般的に初期費用を抑えられることは先に触れましたが、契約内容によっては更新料や違約金が発生することがあります。最短入居期間の確認や、契約期間の途中で解約したい場合はどのような手続きになるのかは、あらかじめ確認しておくことがおすすめです。
また、利用時間においてもオフィスの運営会社によってさまざまです。時間や曜日、祝日の扱いなど、利用したい時間とオフィスが開いている時間がマッチしているか、契約前にしっかり確認しておきましょう。
シェアオフィスには、類似したオフィス形態があります。ここからはシェアオフィスを含めたさまざまなフレキシブルオフィスの各形態を紹介します。
他のオフィススタイルを把握することで、オフィス選びの選択肢を増やすことができるので覚えておきましょう。
シェアオフィスをはじめ、事業規模に合わせてオフィスのサイズや契約スタイルを柔軟に選べるオフィスを総称して「フレキシブルオフィス」と呼びます。月々など特定の期間に対する使用料を支払うことでその空間を利用できることが特徴です。
ただし利用期間やオフィス空間の種類などで区別が曖昧な部分があり、オフィスにより定義が異なるケースがあるため、気になるオフィスがどれに属するのか確認する必要があります。
ここで紹介するオフィスの種類は、あくまで一般的な区分として紹介しますので参考にしてください。
コワーキングスペースは、さまざまな人々が共同で仕事をする空間のことで、一つの空間を他者と共有するスタイルの勤務環境です。専用の個室スペースに閉じこもることがなく、他の入居者との交流を促すような設計になっているのも特徴です。
他のオフィスとは異なり、週次や月次での契約方法だけではなく、1日利用のためのドロップインもあります。移動時間の間などのちょっとした時間に業務をしたい人におすすめの場所です。
シェアオフィスとは、「Shared office(シェアードオフィス)」の略称で、複数の企業や個人が一つのオフィスを共有して利用するオフィス形態です。個室契約であるもの・ないもの様々ですが、予約制で利用できる会議室を備えている場所も多くあります。
コワーキングスペースと似たスタイルではありますが、より共有する他社との関わり合いは少ない特徴があります。シェアオフィスでは、交流の場というよりは、同じ職場環境を共有しているという側面が強く、お互いに干渉しあうことは少ないと考えて良いでしょう。
レンタルオフィスとは、専有の個室を借りることができ、会議室やオフィス機器などを他の利用者と共有するスタイルの執務環境です。WiFi環境やモニターなどの設備が整っているところが多く、来客時の対応や郵便物・配送物の受取が可能なところもあります。
法人登記や住所利用をすることも可能なため、個人事業主や企業が事務所として登録することも可能です。また、契約できる個室の規模もさまざまで、1人用の個室もあれば10人以上で借りられる部屋もあります。
専有の個室を借りることができ、受付や秘書などのサービスを含むオフィスのことです。セキュリティが確保され、雑務もサポートをしてくれるスタッフが常駐しているため、自身の業務に集中できます。
借りるスペースの広さは運営会社によりさまざまですが、2,3人といった小規模のスタートアップ企業から、30〜50人規模の中小企業などでも利用できるケースが多いです。
シェアオフィスを選択した場合、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
ここからは他のオフィス形態とも比較しながら、シェアオフィスのメリット・デメリットを詳しく掘り下げていきます。
シェアオフィスのメリットは以下の3つが挙げられます。
メリット①:初期費用を抑えられる
メリット②:法人登記や開業届に明記できる
メリット③:必要に応じて設備を使える
まず、シェアオフィスのメリットは、初期費用を抑えられる点です。
通常オフィスを持つとなると、賃貸借契約でワンフロアもしくは一棟などを借りることになります。契約には敷金・礼金・保証金といった費用がかかり、初期費用として重くのしかかります。
しかし、シェアオフィスではスペースを間借りする形なため、賃貸借契約で必要な初期費用はかかりません。基本的に月ごとや週ごとに利用料を支払うシステムで、個人事業主になりたての方や起業したばかりの方には始めやすいです。
また、オフィスの住所は法人登記や開業届に使用できるメリットもあります。コワーキングスペースなどは法人登記や開業届に登録できないため、事務所が必要な人には大きな利点です。シェアオフィスは立地の良い場所が多いため、安価なコストで信頼性の高い住所を登録できます。
設備面においても、共用のラウンジや会議室などを必要に応じて利用できるメリットがあります。あまり広い会議室などを使わないケースだと、スペースを持て余しがちです。しかしシェアオフィスなら、クライアントとの会議や来客の応対のときだけ使えるため、持て余すこともなくオフィスもミニマムにできることでコストカットも叶います。
一方でシェアオフィスは以下のデメリットがあります。
デメリット①:セキュリティでリスクがある
デメリット②:他事業者がいるため集中しずらい
シェアオフィスは、オープンスペースを他の利用者とともに共有するスタイルが主になります。そのため、セキュリティ面への懸念が一番のデメリットになるでしょう。個人情報や事業の機密情報が漏れる可能性がないとはいえないため、充分に注意が必要です。覗き見防止シートで画面を隠したり、VPNに接続して通信の安全性を確保するなど、セキュリティ対策を取る必要があるでしょう。
また、オープンスペースであるがゆえに、他人の視線や雑音にさらされる環境です。カフェなど他の人がたくさんいる場所や騒がしい空間では集中できない方は慎重に検討した方がよいでしょう。
シェアオフィスのメリット・デメリットを通し、向いていないと感じた人はサービスオフィスがおすすめです。初期費用を抑えられる・開業届に使用できるといった、シェアオフィスのメリットも抑えつつ、デメリットもカバーできる特徴があります。
本記事の最後にそんなサービスオフィスについても紹介します。
サービスオフィスは完全個室の作業スペースを借りられます。加えて受付業務や秘書的な業務も完備しているため、利用者は雑念なく業務に集中しやすいというメリットがあります。他の人と空間を共有しないため利用料はやや割高ですが、その分、設備やセキュリティ環境が揃った状態で利用が始めることが可能です。
さらに、サービスオフィスは利用中のスペースの拡大・縮小にも対応。人員の増減にあわせてフレキシブルにオフィススペースを調節できるのは、サービスオフィスを利用する大きな利点です。
コストをなるべく抑えつつ、オフィスクオリティも保ちたい方や、長期的なビジネスの拡大が見込まれる方は、サービスオフィスの検討がおすすめです。
サービスオフィスを使ってみたい方は、ぜひ運営会社の公式ページなどから探してみてください。ただどのような会社がよいのかまだわからない場合は、「サービスオフィス.JP」の利用がおすすめです。
「サービスオフィス.JP」は、仲介手数料無料、複数物件内覧OK・一括比較でサービスオフィスを比較・仲介をしてくれるサイトです。初めてサービスオフィスを利用する人も、簡単に比較対象が可能です。
また、扱われている物件は、全て受付スタッフが常駐しているものに限定されています。紹介ページでは、運営企業のスタッフが現地で撮影した写真が使用されていたりと、実際の状況が詳しく掲載されています。すべての物件で賃料や初期費用の目安も掲載されているため、サービスオフィスの比較検討にも大いに役立てることができるでしょう。
サービスオフィスの空室情報は常に変動しているため、本格的に検討したい方は早めに問合せを進めてください。もしビジネススタイルや利用内容に不安があるのなら、相談も可能です。
シェアオフィスは会議室などを共有とすることで、スペースや費用の無駄をカットすることができます。ただし自身にとって適切なシェアオフィスを選べないと、かかる費用が割高になったり業務が滞ることにもつながりかねません。
選択を後悔しないよう、事前に求めるオフィスニーズを固め、用途、設備といったポイントで検討してください。要望が叶うシェアオフィスであるか入念に見極めるようにしましょう。
また、シェアオフィスは自身のニーズやワークスタイルに合わないと感じられる場合、サービスオフィスもおすすめです。シェアオフィスのデメリットをカバーする特徴があるため、シェアオフィスで満足できなかった方は一度検討してみてください。
サービスオフィスを複数棟、比較検討できます。
気になる物件を選び、条件や設備などの違いを確認してみましょう。一覧表で比較ができる便利な機能です。比較資料としてご利用ください。